
ご覧いただき、ありがとうございます。
私は2007年までアメリカのアリゾナ大学(The University of Arizon)で発達障害、学習障害、視覚障害をお持ちの方々への教育方法(Special Education and Rehabilitation)を主に学び、大学院ではギフテッド教育(Gifted Education)の研究にも携わってきました。
帰国後、インターナショナルプリスクールに勤務し、その後大手英会話教室で大人のクラスから子供のクラスまでを担当した後、11年ほど「えいごの実」と言う一対一の英会話教室をやっております。
英会話教室を開いた想いと背景はコチラ
アリゾナ大学に在学中、研究室から近くの幼稚園と小学校に出向き、ギフテッドクラスの児童たち、発達障害を抱えてる中高生の生徒たちヘ指導やサポートをしてきました。また、車椅子生活の児童たち、圧縮ベストを着用しているADHDの生徒たち、補聴器を使用している生徒たちの支援もしてきました。
生徒一人一人の個性を尊重し、個人の可能性に制限をかけない教育を提供している学校に出会う事ができました。毎日が慌ただしく過ぎていく教育現場でも、心に余裕がある講師たちからの安心感を私は感じ取りました。
帰国後、インターナショナルプリスクールに勤務し、その後大手英会話教室で大人のクラスから子供のクラスまでを担当しました。母国語が日本語の生徒さんたちに始めて出会いました。
当時私は、学校のように指定されている教材を使い、年齢や学年でクラス分けされている環境で語学を学ぶ児童たちに疑問を少しながら持っていました。
そこで、私が学んできた学習方針を、日本の子供たちにもぜひ体験して欲しいと思い、2014年に ”one-on-one” の英会話教室「えいごの実」を開校しました。

「えいごの実」では幼稚園の年長さんから大学受験まで長期に渡って通ってくださる生徒さんが多くいらしゃいます。中には、英検準1級とTOEIC 800以上の結果を取得し、慶應義塾大学に合格された方々もいらっしゃいます。
小学生のお子さんと英検3級に挑戦されている保護者とお話をさせていただくと、このようなご相談を多くいただきます。

何から始めればいいのかわかりません



やることが多すぎて、全体が見えないです



この進め方で合っているのか不安です
英検3級は「中学卒業程度」と言われることもあり、問題集や対策情報を見始めると、どうしても情報量の多さに圧倒されがちです。文法、ライティング、面接と並ぶ項目を見て、「これを全部やらなければいけないのでは」と感じてしまうことも少なくありません。
ですが実際には、英検3級はやみくもに全部を頑張る試験ではありません。
出題の形には一定の流れがあり、見られている力も、はっきりと分かれています。その全体像を先に整理してしまえば、「今、何をすればいいのか」が自然と見えてきます。
このページでは、小学生が英検3級に挑戦するときに必要なことを順番が分かる形でまとめています。
英検3級では、どんな力が見られているのか?
なぜ不安になりやすいのか?
どこから手をつければいいのか?
を整理したうえで、Eメールライティング・文法・面接という3つの柱に分けて考えられるようにしています。
「全部完璧にやらなければ」と構える必要はありません。
まずは全体を見渡し、お子さまに合った一歩を見つけることが大切です。このロードマップが、今の位置を確認し、次に進むための安心できる地図になればと思います。
どうして、英検3級はこんなに不安に感じるの?
英検3級について調べ始めると、多くの保護者の方が、似たようなところで立ち止まっていることがわかります。
情報が多く、何が大切なのか分からない・・・
問題集や対策法がたくさんありすぎる・・・
「小学生には難しいのでは」と感じてしまう・・・
こうした不安は、決して特別なものではありません。実際に、私の教室でも、最初に出てくる声はほとんど同じです。
ただ、保護者の方にぜひ知っておいて欲しいのは、英検3級が不安に感じられる一番の理由は、内容が分からないからでも、レベルが高すぎるからでもありません。
多くの場合、不安の正体は、試験の全体像が見えないまま、部分的な情報に触れてしまうことから生まれています。
たとえば、



ここまで理解していないといけないのでは
と感じてしまうことがあります。



この量を書けるようにならないといけないの?
と心配になることもあります。



止まってしまったらどうなるのだろう
と想像が先に広がることもあります。
これらはすべて、英検3級の中の「一部分」です。ですが、全体像が分からない状態で一部分だけを見ると、その部分が試験のすべてのように感じられてしまいます。
すると、「これも必要そう」、「これは後回しにできない気がする」、「全部できないといけないのでは」という感覚が積み重なり、不安が大きくなっていきます。
このとき起きているのは、判断材料が足りないまま、判断を迫られている状態です。何から始めるか、どこまでやるかを決めるための「地図」がないまま、情報だけが増えている、と言ってもいいかもしれません。
「全体の流れ」や「どこで何が見られている試験なのか」がまだ見えていない状態で、いきなり細かい対策を見ようとするから、不安が大きくなってしまうのです。
逆に言えば、試験の全体像を先に整理し、
・英検3級がどんな構造の試験なのか
・今見ている情報が、その中のどこに当たるのか
が分かるだけで、気持ちはずいぶん整理されます。
「今はここまで分かればいい」「これは後で考えればいい」そうやって、考える範囲に区切りをつけられるようになります。
英検3級は、最初から最後まで一気に完成させることを求める試験ではありません。
次の章では、「できる・できない」を考える前に、英検3級の全体像そのものを整理していきます。
小学生が挑戦している、英検3級の全体像
ここでは、「今すぐ何かができるようになる」ことは考える必要はありません。まずは、英検3級がどんな試験なのかを、大きな枠で“眺める”だけで大丈夫です。
英検3級は、大きく分けて一次試験と二次試験の2段階で構成されています。
一次試験は、筆記とリスニングで、英語を「読んで理解する力」「聞いて理解する力」「書いて表現する力」を、いくつかのパートに分けて見ています。
二次試験は、面接という形で、英語でのやりとりを続けられるかどうかを確認します。
この説明だけを見ると、「やることが多い試験」に感じるかもしれません。この時点では、「できる/できない」を考える必要はありません。大切なのは、英検3級は“いくつかの力を順番に見ている試験”だと知ることです。


すべてを一度に仕上げる試験ではなく、それぞれのパートに「見られているポイント」があります。
この全体像を先に知っておくだけで、対策記事や教材を見たときに、「これは今どこに当たる話なのか」が分かるようになります。
次の章では、その中でも特に小学生がまず押さえておけばいい範囲をしぼって整理していきます。
全部やらなくていい|英検3級で「見られる範囲」は決まっている
英検3級に取り組もうとすると、「文法も単語も面接も、全部きちんとやらないといけないのでは?」と感じてしまう親御さんも多いと思います。英検3級について調べれば調べるほど、対策の情報が増え、「抜けがあってはいけない」「どこか足りていなかったら不利になるのでは」という気持ちが強くなりやすいからです。
ですが、ここで一度、英検3級を学習の量ではなく、試験の作りという視点で見てみてください。
英検3級は、「英語がどこまで分かっているか」を、広く深く確認する試験ではありません。
実際の試験では、それぞれの分野で「この形で出しますよ」という範囲が、ある程度決まっています。
たとえば、
ライティングでは、毎回まったく自由なテーマについて文章を書くわけではなく、質問の仕方や答え方に、一定の流れがあります。その流れを理解しているかどうかが、見られているポイントです。
文法問題でも、中学校文法を最初から最後まで細かく理解しているかどうかを確認しているわけではありません。
繰り返し出ている、限られた形に気づき、正しく選べるかどうかが問われます。
面接でも毎回ちがうことを自由に話すのではなく、いくつかの質問の型に沿って会話を続けられるかが見られています。
つまり英検3級は、広く深く完璧にやる試験ではなく、 「出るところを、出る形で答えられるか」を確認する試験です。このことを知らないまま対策を始めると、「全部を完璧にしなければいけない」という感覚になりやすくなります。ですが、見られる範囲がある程度決まっていると分かれば、考える範囲も、自然と区切れるようになります。



今はここまで分かればいい。
ここは後から整理すればいい。
そうやって、進め方に余裕を持てるようになります。
次の章では、この「整理された範囲」を、Eメール・文法・面接という3つの柱に分けて見ていきます。
ここから先は、「どれから始めるか」「今どこを見ればいいか」が自然に見えるようになります。
英検3級を支える3つの柱(Eメール・文法・面接)
ここまでで、英検3級は「全部を一気に仕上げる試験ではない」こと、そして「出る範囲はある程度整理できる」ことを確認してきました。
では、その整理された範囲を、どのように考えればよいのでしょうか。
このチャンネルでは、英検3級をEメール・文法・面接という3つの柱に分けて整理しています。
この分け方は、効率のためというよりも、保護者の方が状況を判断しやすくするためのものです。英検3級では、それぞれの場面で、見られている力が少しずつ違います。
それをひとまとめにして考えてしまうと、「全部できないといけない」という感覚に戻りやすくなります。
そこで、あらかじめ柱を分けておくことで、「今は、ここを見ている」「今は、これは考えなくていい」と、考えを整理しやすくなります。
① Eメールライティング
Eメールライティングでは、質問を読み取り、決まった流れで答えられるかが見られています。
新しい形式ということもあり、「何を書けばいいのか分からない」「書き始める前に止まってしまう」という声が出やすいパートです。
ただ、ここで求められているのは、自由な表現力や難しい言い回しではありません。質問の形を理解し、それに沿って答えようとする姿勢が大切になります。
流れや型を知ることで、取り組みやすさが大きく変わるパートでもあります。
② 文法
文法のパートでは、文の形を見て、正しく選べるかが見られています。
中学校文法と聞くと、「最初から全部理解していないといけないのでは」と感じてしまう方も多いですが、英検3級では、細かい理解よりも、よく出る形に気づけるかどうかがポイントになります。
文法を「覚える量」として見るのではなく、「出題の形に慣れるもの」として捉えると、考え方が整理しやすくなります。
③ 面接(二次試験)
面接では、会話を止めずに、英語でやりとりできるかが見られています。
特別な表現力や長い文章を話す力よりも、質問の流れを理解し、落ち着いて答えようとする姿勢が大切です。
「何を聞かれるか分からない」「止まってしまったらどうしよう」という不安が出やすいですが、面接にも、ある程度決まった質問の流れがあります。
その流れを知っているかどうかで、安心感は大きく変わります。
この3つの柱には、「どれから始めなければならない」という順番はありません。
今のお子さんの様子や、親御さんがいちばん不安に感じているところから、必要な柱をひとつ選んで大丈夫です。
次のページでは、それぞれの柱について
・なぜ不安になりやすいのか
・どこまでやればいいのか
・どんな“型”を知っておけばいいのか
を、ひとつずつ整理しています。
つまずかないための考え方|3つの柱に共通する安心ポイント
ここまで読んで、「方向性は分かったけれど、うちの子は大丈夫かな…」と、少し不安が残っている方もいるかもしれません。
英検3級でつまずくとき、その原因は、英語の力や理解力にあるとは限りません。実際には、つまずき方には共通したパターンがあります。
つまずきは「能力不足」ではなく「迷子」から起きやすい
Eメール・文法・面接。どの柱でも、よくあるつまずき方は次のようなものです。
- どこまでやればいいか分からず、不安になる
- 正解かどうかを気にしすぎて、手が止まる
- 一度うまくいかなかったことで、「向いていないのでは」と感じてしまう
これは、英語が苦手だからでも、お子さんの理解が遅いからでもありません。「今、自分がどこを進んでいるのか分からない」つまり、「全体の地図が見えないまま進んでしまう」ことで、 誰にでも起こりやすいことです。
全体像や柱が整理されていないまま進むと、少しつまずいただけでも、「やり方が間違っているのでは」と感じやすくなります。
英検3級は「間違えても戻れる」設計です
英検3級の対策は、一度決めた道を最後までやり切らなければいけないものではありません。
- Eメールが難しそうなら、いったん文法に戻ってもいい
- 面接が不安なら、まずは筆記の対策から進めてもいい
- 思ったより進まなくても、立ち止まって整理し直していい
どこから始めても、途中で戻っても、やり直しても大丈夫という設計になっています。
このチャンネル全体も、「一度で完璧に理解する」ためではなく、何度でも戻って確認できる場所として作っています。
親が“正解を教える役”にならなくて大丈夫です
3つの柱すべてに共通して言えるのは、保護者の方が、正解を教え込む役になる必要はない、ということです。
必要なのは、
「今どこを見ているか」
「次はどこに戻ればいいか」
が分かること。
それが分かっていれば、間違いは失敗ではなく、確認するための材料になります。
英検3級は、間違えながら整理していくことが前提の試験です。一度でうまく進まなくても、「やり直せる場所がある」と分かっていれば、過度に構える必要はありません。
この考え方を土台にしておけば、このあとどの柱に進んでも、「失敗させてしまうかも」という不安を抱えずに見守ることができます。
次の章では、ここまでの内容をふまえて、次に何をすればいいかをとてもシンプルに整理します。
このあと何をすればいいか|今の状態に合わせた次の一歩
ここまで読んでくださった方は、もう「何から手をつければいいか分からない」という状態ではありません。
ただし、ここで何かを決断したり、すぐに具体的な行動を始めたりする必要はありません。
このロードマップの目的は、「今すぐ動くこと」ではなく、今の状態を、落ち着いて把握できるようになることです。
まずは、お子さんの様子をそのまま思い浮かべてみてください。できていること、できていないことを評価する必要はありません。「どこで止まりそうか」「どこに不安を感じそうか」を考えるだけで十分です。
Eメールが気になる場合
新しい形式ということもあり、「何を書けばいいのか分からない」「書く前から止まってしまいそう」と感じる場合は、まずEメールの全体の流れを確認するところからで構いません。
今は、上手に書けるかどうかではなく、「どんな形で出るのか」を知ることが目的です。
文法が気になる場合
「中学文法が分からない」「全部やらなければいけない気がする」という不安が強い場合は、出る形だけを見抜く考え方から整理してみてください。
出る形が限られていると分かるだけでも、考え方はずいぶん整理されます。
面接が気になる場合
話すことそのものよりも、「何を聞かれるのか分からない」「止まってしまったらどうしよう」という不安が先にある場合は、
面接の質問の流れを知るだけで十分です。
答えを用意する前に、「どういう順番で進むのか」を知ることが、安心につながります。
どれから始めても、順番は間違いではありません
Eメールから始めても、文法を先に整理しても、面接の流れを確認してから戻ってきても構いません。
このロードマップは、一本道ではなく、行き来できる地図として作っています。
- 途中で「違うかも」と感じたら戻っていい
- 一度読んだ記事を、あとから読み直していい
- 今日は判断せず、また後日でもいい
そうやって使っていただくことを前提にしています。
「できるかどうか」ではなく、「整理できたかどうか」
英検3級の準備は、今日すべてを決める必要はありません。
- 全体像が見えた
- 出る範囲が限られていると分かった
- 戻れる場所があると分かった
ここまで整理できていれば、今日はもう十分です。
あとは、必要になったときに、必要な柱へ戻る
それだけで、少しずつ前に進めます。
このロードマップを、「急がせるためのもの」ではなく、「迷ったときに戻ってこられる場所」として使っていただけたら幸いです。
©️英検挑戦チャンネル


