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「巧緻性(こうちせい)」は、手や指先を思いどおりに動かして、細かい作業をていねいにこなす力のことです。小学校受験では、ひもを結ぶ、紙を切ってはるといった課題の中で見られることがあり、「家では何を練習すればいいの?」と気になっているご家庭も多いのではないでしょうか。
この記事では、巧緻性の読み方と意味をかんたんに整理したうえで、お受験プリントのインスタグラムで紹介してきた「家でできる練習14選」と「そろえておきたい道具21」を、イラストで紹介します。練習は、道具を使わないものから結ぶものまで、やさしい順に並べました。
練習の記録に使える「巧緻性チェック表」(14の練習のチェック表・2週間のれんしゅうカレンダー・道具リスト・はさみと色ぬりの練習シート)は、お受験プリントの公式LINEから無料で受け取れます。



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巧緻性は「こうちせい」と読みます。「巧」には「たくみ」、「緻」には「きめ細かい」という意味があり、巧緻性は、手や指先を思ったとおりに、なめらかに、正確に動かす力を指します。ふだんの言葉に言いかえると、「手先の器用さ」「指先の器用さ」に近い言葉です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | こうちせい |
| 意味 | 手や指先を思いどおりに動かして、細かい作業を正確にこなす力 |
| 言いかえ | 手先の器用さ、指先の器用さ |
| 生活の中の例 | ボタンをとめる、ひもを結ぶ、はしを使う、紙を折る・切る |
体育や運動の分野では、体をたくみに動かす力という意味で「巧緻性」が使われることもあります。小学校受験や幼児教育で「巧緻性」と言うときは、主に手先の細かい動きを指すことが多いので、この記事でもその意味で使います。
手先を使う力は、着替え(ボタン・ファスナー・ひも)、食事(はし・スプーン)、片付け(たたむ・しまう)など、毎日の生活の中で少しずつ育っていきます。小学校に入ると、プリントをそろえてしまう、はさみやのりで作品を作る、体操着袋の口を結ぶなど、自分でこなす場面がぐっと増えます。
小学校受験では、学校によって「巧緻性」「制作」「作業」など呼び方が違い、次のような場面で手先の動きが見られることがあります。
どの場面でも大切なのは、先生の説明を最後まで聞いて、手順どおりに、時間内に、ていねいに仕上げることです。上手に作れるかどうかだけでなく、道具を安全に使えるか、使ったあとに片付けられるかも、ふだんから一緒に練習しておきましょう。
出題の形や、募集要項に考査の内容を書いている学校の例は、小学校受験の絵画・制作・巧緻性の記事にまとめています。
道具を使わない練習から、結ぶ練習まで、やさしい順に並べました。1日に1つずつ進めると、2週間で14の練習がひととおり終わります。それぞれの練習に、できるようになる順で3つのステップをつけました(無料のチェック表と同じです)。
| 練習 | 主な手の動き | 生活の中では |
|---|---|---|
| 1. ねんど | 丸める・のばす | おだんごやおにぎりを丸める |
| 2. ちぎり | 指先で少しずつちぎる | レタスなどをちぎるお手伝い |
| 3. のり | 少しとって、うすくのばす | 手紙やカードを作る |
| 4. はさみ | 線にそって切る・紙を回す | 工作、袋の口を切る |
| 5. 色ぬり | 線の中をぬる | ぬり絵・お絵かき |
| 6. 折り紙 | 角を合わせて折る | ハンカチやタオルをたたむ |
| 7. ビーズ通し | 穴をねらって通す | ボタンをとめる |
| 8. モール | 曲げる・ねじる | 袋の口をねじってとめる |
| 9. 輪ゴム | 広げて、かける | 袋の口をとめる |
| 10. セロテープ | 長さを決めて切る・はる | 工作、紙を直す |
| 11. 穴あけパンチ | 位置を合わせて押す | プリントをとじる |
| 12. ホチキス | 紙をそろえて押す | プリントをまとめる |
| 13. かた結び | ひもをからめて引きしめる | 体操着袋や巾着の口 |
| 14. ちょう結び | 輪を作ってくぐらせる | くつひも・エプロンのひも |


ねんどは、道具を使わずに手のひらと指先を動かせるので、最初の練習にぴったりです。手のひらで転がして丸を作る、両手でのばして「へび」を作る、指先で小さくちぎって丸める、と動きを変えながら遊びましょう。
慣れてきたら「同じ大きさのおだんごを3つ作ろう」「見本と同じりんごを作ろう」と目標を決めて取り組むと、見た物を形にする練習にもなります。
ステップ 1 丸やへびの形が作れる → 2 同じ大きさを3つ作れる → 3 見本と同じ物が作れる


両手の親指と人差し指で紙をはさみ、片方の手を手前に、もう片方の手を奥に動かして、少しずつちぎります。はじめは新聞紙や折り紙を細長くちぎるところから始め、慣れたら線にそってちぎる、丸い形にちぎる、と進めましょう。
ちぎった紙をのりではると「ちぎり絵」になります。イラストのかえるのように作品として残せると、子どもも楽しく続けられます。
ステップ 1 紙を細長くちぎれる → 2 線にそってちぎれる → 3 丸くちぎって、絵にはれる


のりには、スティック・液状・つぼ・チューブなどの種類があります。つぼのりは、人差し指の先に少しだけとり、紙のふちまでうすくのばすのがコツです。つけすぎると紙がよれたり、はみ出したりするので、「少しずつね」と声をかけながら練習しましょう。
下にいらない紙を敷き、のりをつけたら、ぬれたタオルで指をふくところまでを一つの流れにしておくと、片付けまで身につきます。受験で使う道具が決められていることもあるので、志望校の案内を確かめて、同じ種類でも練習しておくと安心です。
ステップ 1 指先に少しだけとれる → 2 はみ出さずにぬれる → 3 手をふいて、片付けまでできる


はさみは、親指を上の穴に入れて、刃をまっすぐ立てて持ちます。細長い紙を1回で切る「1回切り」から始め、直線を続けて切る、波線やギザギザを切る、丸を切る、と順に進めましょう。
曲線や丸を切るときは、はさみを持つ手はあまり動かさず、紙を持つ手で紙を回すのがコツです。人に渡すときは刃を閉じて、持ち手を相手に向けることも、あわせて伝えておきましょう。無料のチェック表には、線を切る練習シートもつけています。
ステップ 1 まっすぐな線を切れる → 2 波線・ギザギザが切れる → 3 紙を回しながら丸が切れる


クレヨンやクーピー、色鉛筆で、線からはみ出さないようにぬる練習です。先にふちの内側をなぞるようにぬってから中をぬると、はみ出しにくくなります。ぬる向きをそろえると、すきまのない、きれいな仕上がりになります。
慣れてきたら、時間を決めてぬり終える練習もしてみましょう。絵を描く課題の進め方は、絵画・制作の記事でくわしく紹介しています。無料のチェック表には、色ぬりの練習シートもつけています。
ステップ 1 線の中をぬれる → 2 すきまなく、はみ出さずにぬれる → 3 時間内にぬり終えられる


折り紙は「角と角を合わせる」「折り目を指でしっかりつける」の2つが基本です。三角や四角に折るかんたんな折り方から始め、かぶとや、つるなど、手順の多いものに進みましょう。
見本を見ながら同じものを折る練習は、話を聞いて手順どおりに作る制作の課題にもつながります。折った紙を開いたときの形や折り目を考えるペーパーの問題は、折り紙の展開の記事で無料プリントを用意しています。
ステップ 1 角と角を合わせて折れる → 2 折り目をしっかりつけられる → 3 見本を見て、かぶとが折れる


ビーズや、ストローを短く切ったもの、穴の大きいボタンなどに、ひもを通す練習です。ひもの先にセロテープを巻いて固くすると、通しやすくなります。大きい穴から小さい穴へ、少しずつ難しくしていきましょう。
「赤・青・黄の順に通してね」と順番を決めて通すと、話を聞いて取り組む練習や、くり返しのきまりを考える系列(法則性)の練習にもなります。
ステップ 1 大きい穴に通せる → 2 小さいビーズを10こ通せる → 3 言われた順番どおりに通せる


モールは、針金に毛がついた工作の材料で、曲げたりねじったりして形を作れます。まず指に巻いて輪を作り、慣れたら、まる・さんかく・しかくの形に挑戦しましょう。2本の端をねじり合わせてつなぐ練習もしておくと、作品作りの幅が広がります。
モールの端はとがっていることがあるので、先を内側に折り込む、顔に近づけない、といった安全な使い方も一緒に伝えましょう。
ステップ 1 まるい輪が作れる → 2 まる・さんかく・しかくが作れる → 3 見本と同じ形が作れる


輪ゴムを両手の指で広げて、ペットボトルや紙コップにかける練習から始めます。慣れてきたら、袋の口を輪ゴムでとめる、2重に巻いてしっかりとめる、と進めましょう。
輪ゴムを人に向けない、飛ばして遊ばない、といった約束も、練習の最初に確認しておきましょう。お菓子の袋の口をとめるお手伝いは、毎日できる練習になります。
ステップ 1 指で広げて物にかけられる → 2 袋の口をとめられる → 3 2重に巻いて、しっかりとめられる


テープを引き出したら、テープカッターの刃に当てて、下に引くようにして切ります。「指2本分の長さ」など目安を決めて切ると、必要な長さを見て決める練習になります。
はるときは、紙と紙のつなぎ目にまっすぐ当てて、指でなでるように押さえます。テープの端を少し折り返しておくと、あとではがしやすくなります。
ステップ 1 カッターで切れる → 2 言われた長さで切れる → 3 紙と紙をまっすぐはりあわせられる


穴をあけたい場所に鉛筆で印をつけ、パンチの穴の位置を印に合わせてから押します。にぎって穴をあけるタイプや、上から押すタイプがあるので、子どもの手の大きさや力に合うものを選びましょう。
あけた穴にひもを通して結ぶと、ひも通しや結ぶ練習とつなげられます。出てきた紙くずを捨てるところまでを、1回の練習にしましょう。
ステップ 1 穴を1つあけられる → 2 印に合わせてあけられる → 3 穴にひもを通して結べる


紙の端をそろえて、とめたい位置まで差し込み、手のひらでしっかり押します。角から少し内側など、とめる位置を決めてから押すと、仕上がりがきれいです。
指をはさまないよう、紙を持つ手の位置に気をつけましょう。針がきちんと曲がって、とまっているかを目で確かめる習慣もつけておくと安心です。最初は、大人がそばで見ているときに練習しましょう。
ステップ 1 大人といっしょにとめられる → 2 ひとりでとめられる → 3 決めた位置にとめられる


かた結びは、ひもの両端を2回からめて、ほどけないように結ぶ結び方です。「固結び」「こま結び」とも呼ばれます。1回目と2回目で上にするひもを入れかえると、ほどけにくい結び目になります。
最初は太くてやわらかいひもを使い、いすの背や机の脚に巻いて、体の前で結ぶ練習をすると手元が安定します。教えるときは向かい合わせではなく、子どもの横やうしろから同じ向きで手を添えると、左右が逆にならず、わかりやすくなります。
ステップ 1 ゆっくり結べる → 2 ひとりで結べる → 3 引っぱってもほどけないように結べる


ちょう結びは、ひもを1回からめたあと、片方のひもで輪を作り、もう片方のひもを輪に巻きつけて、くぐらせてもう1つの輪にする結び方です。くつひもやエプロン、リボンなどで使います。
両方のひもで先に輪を2つ作り、輪どうしをからめて結ぶ「うさぎの耳」の結び方から始めると、覚えやすい子もいます。2色のひもをつないだものを使うと、どちらのひもを動かすのかがわかりやすくなります。
ステップ 1 輪を2つ作れる → 2 ひとりでちょう結びができる → 3 輪の大きさをそろえて結べる
練習に使う道具は、特別な物でなくても、文房具店や雑貨店で手に入る身近な物で十分です。全部を一度にそろえなくても、練習したいものから少しずつ用意していきましょう。










































道具を種類ごとに分けて、練習で使うときのポイントをまとめました。
受験で使う道具(色鉛筆の種類など)が、学校から指定されることもあります。志望校の案内を確かめて、練習でも同じ種類の道具を使っておくと、本番でとまどいにくくなります。じしゃくに「くっつく物・くっつかない物」は、磁石の無料カードで遊びながら覚えられます。
14の練習は、1日に1つずつ進めると、2週間でひとまわりします。1回の練習は10分ほどで十分です。「できた」で終われるように、少し短いくらいで切り上げましょう。
| 1週目 | 2週目 |
|---|---|
| 1日目 ねんど | 8日目 モール |
| 2日目 ちぎり | 9日目 輪ゴム |
| 3日目 のり | 10日目 セロテープ |
| 4日目 はさみ | 11日目 穴あけパンチ |
| 5日目 色ぬり | 12日目 ホチキス |
| 6日目 折り紙 | 13日目 かた結び |
| 7日目 ビーズ通し | 14日目 ちょう結び |
声のかけ方や、作品を見るときのポイントは、絵画・制作・巧緻性の記事の「家庭で練習するときに見ておきたい6つのこと」も参考にしてください。
ねんどや、紙をちぎる、シールをはがしてはる、といった、刃物や針を使わない練習から始めると安心です。はさみやホチキス、穴あけパンチは、大人がそばで見ていられるときに、使い方と約束を確かめながら練習しましょう。
折り紙は角を合わせて折り目をつける動き、シール貼りは台紙からはがして決めた場所にはる動きで、どちらも指先を細かく使うので、練習の一つになります。遊びの中で続けやすいので、毎日の練習に取り入れやすい方法です。
結ぶ動きは手順が多いので、「ひもを交差させる」「くぐらせる」「引っぱる」と一つずつに分けて練習すると、覚えやすくなります。太くてやわらかいひもや、2色のひもを使うのもおすすめです。できた日はチェック表に○をつけて、少しずつの進みを一緒に喜びましょう。
左手用のはさみもあるので、家では利き手に合ったものを使うと、切りやすくなります。考査で使う道具が学校で用意されるのか、持参するのかは学校によって違うため、募集要項や説明会で確かめておきましょう。
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巧緻性(こうちせい)は、手先を思いどおりに動かして、細かい作業をこなす力です。特別な教材がなくても、ねんどや折り紙、はさみ、ひも結びなど、身近な道具を使った練習やお手伝いの中で、少しずつ育てていくことができます。
制作や絵画の課題に向けて練習するなら、お受験プリントの『小学校受験 絵画 全30問ワークブック』、生活の中のマナーや常識は『生活常識・マナー練習帳』、グループで作る課題に備えるなら『行動観察ワークブック』もお使いください。
※この記事の練習は、家庭での取り組みの一例です。考査の内容や持ち物は、学校や年度によって違います。出願や受験の前には、志望校の最新の募集要項をご確認ください。



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