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お茶の水大学附属小学校の偏差値・倍率などの難易度や知っておきたい公式情報まとめ:学校別対策シリーズ
お茶の大学附属小学校は、1878年に開校した歴史の長い、東京都内にある人気の国立小学校の一つです。
この記事では、その難易度の指標として、倍率や偏差値などの情報に加え、学校の公式ホームページや学校パンフレットから、受験を検討されている方はもちろん、学校研究をされている方にも参考にしていただける情報をまとめました。
お茶の水大学附属小学校の難易度:倍率・偏差値
お茶の水大学附属小学校の倍率
お茶の水大学附属小学校への入学志願者は例年3,000名ほど(2023年は2,777名)で、定員が50名ですので、倍率は55倍前後という計算になります。
お茶の水大学附属小学校の偏差値
小学校受験では、学校ごとに試験内容が異なることもあり、それぞれを比較するための「偏差値」は存在しませんが、系列中学校の偏差値を参考値とすると、お茶の水大学附属中学校の偏差値は72となっています。(首都圏模試センター参考)
お茶の水大学附属小学校の関連動画
お茶の水小学校の取り組み紹介
お茶の水大学附属小学校の公式情報
学校目標
- 自分で考えて正しく判断し、進んで行動する子を育成する。
- 自然と人間を大切にし、情操の豊かな子を衣育成する。
- 健康で、気力体力が充実し、意志の強い子を育成する。
本校の使命と特徴
(1) 本校の使命
本校は、小学校教育の理論及び実際に関する実践的研究を行う学校です。
本校は、大学附設の教育機関として、大学と協力して小学校教育の理論及び実際に関する研究並びにその実証を行う使命をもっています。
このため、日々実践研究を積み重ね、毎年「教育実際指導研究会」を開いて、全国からいらっしゃる多くの先生方に公開しています。
(2) 本校の特徴
以上のような性格をもった学校であるため、次のような点で区市町村立の公立学校と異なります。
- 教科内容・方法の研究
研究校として、『小学校学習指導要領』に示された教科内容を更によりよく、充実させるように研究しています。
「みがく」や「てつがく創造活動」などの総合的な学習の時間に、さまざまな校外学習、体験的な活動を行います。 - 研修機関
大学生の教育実習やインターンシップ、大学院生の探究力・活用力養成型教育プログラム実践、現職教員の研修の場を提供するとともに、大学生への教材研究や教職課程に関する指導を行います。 - 調査研究の場
大学の附属学校として、一年間を通し、他校の先生や研究者が参観に来校したり、大学の研究の場となったりしています。また、研究のための調査協力を保護者にもお願いしています。 - 出版物の発行
本校は、教育実践研究校として、研究紀要や「児童数育」等の研究図書を発行しています。 - 帰国児童教育の研究
1978年より4年生以上で帰国児童を受け入れて研究を始め、現在は一般児童との関わりを大切にした共同共生の研究を進めています。2006年からは「帰国児童支援室」も開設し、学習支援を行っています。 - 担任の仕組み
1953年度以来「協力学年担任方式」を実施しています。普通の学級担任方式とは異なり、同学年3~4学級を4~5名の教員が協力して学年学級の指導、並びに連営を行うものです。3年生以上は、教科担任制もとっています。
特色のある教育
本校の研究
学びをあむ一新領域「てつがく創造活動」を中核とする教育課程の開発ー
本校では、異質性を認め合う共生社会をつくることを理念に、そのような社会を担う市民の育成を目指した実践研究に取り組んでいます。
2015年度から2018年度までの4年間は、文部科学省による研究開発学校の指定を受け、新教科「てつがく」を創設し、人間性・道徳性と思考力とを関連付けて育む研究開発に取り組みました。その成果を踏まえ、2019年度からは新たに研究開発学校の指定を受けて、<社会の変化と主体的に向き合う市民を育成するため、自ら学びを構想し、主体的に学ぶ新領域「てつがく創造活動」を中核に据え、メタ認知スキルや社会情意的スキルを育成する教育課程の開発>に取り組んでいます。
自ら学びを構想し、他者や身の回りの環境と関わりながら探究していく経験を積むことで、民主主義を担う主体的な市民としての資質が育まれていきます。そこで新領域「てつがく創造活動」では、一人ひとりが取り組みたいことを決定して学びの事者となることで、子どもたちが身の回りの環境や社会の変化と能動的に向き合い、自らの学びをあむ場をつくっていくこととしました。
その際に重要になるのは、自由かつ自律的な環境で、多様なひと・もの・ことに働きかけながら、主体的・創造的に“活動する”ことと、対話的にふり返ることを通して自分たちの取り組みや生活の中にある「当たり前」を見つめ、必要に応じてあみ直していく”てつがくする”ことです。
“活動する”ことと“てつがくする”ことがつながって、新たなものが創られていくプロセスを大事にすることで、子どもたち自身によってあみ直されていく意味や価値を確かなものにしています。
小学校での学びを通して、子どもたち一人ひとりがしなやかさとつよさをもち、様々な他者と関わりながら未来をあんでいく市民として成長していくことを願い、日々の教育活動に取り組んでいます。
新領域「てつがく創造活動」
創造活動とは
1975年(昭和50年)から、教育活動の中に創造活動の時間(特別活動、総合的な学習の時間の運用を弾力的にする領域)を位置づけています。その内容は、子どもの興味に基づき、自己の学びを追究していく学習活動や、仲間と協働しながら進める体験的、自治的な学習活動から成り立ちます。「創造活動」の源流は、東京女子高等師範学校において、1918年(大正7年)から始まり、研究を積み重ねてきた作業教育にあります。
てつがくとは
学問体系としての「哲学」を学ぶのではなく、互いの想いや捉えを聴きあいながらじっくりと考える“てつがくすることに取り組む学びです。“てつがくする”こととは、自明と思われる価値や事柄を問い直し、考え続けることです。「友達って何?」「やさしさって何だろう?」など、子どもの持つ素朴な疑問や興味のある問題を取り上げ、対話などを通して探究をしていきます。
新領域「てつがく創造活動」とは
学びをあむ教育課程の中核に置いた新領域「てつがく創造活動」は、本校がこれまでの教育実践で大事にしてきた三つの活動を母体として、2019年に新設されました。三つの活動とは、上に挙げた「てつがく」「創造活動」そして、子どもの生活から立ち上がる学びを大切にする「低学年教育」です。
これらに共通していることは、子どもの興味を出発点に探究していくこと、子どもの関心に応じて学習内容が選択されていくこと、他者の経験を聴き合い自分の学びをふり返ることです。三つの活動で大事にしてきたことが有機的に関連させることで、“子ども自らが学びを構想し、他者と関わりながら主体的に探究していく学びの領域、「てつがく創造活動」が生まれました。
「てつがく創造活動」は、自明と思われる価値や事柄について探究する“てつがく対話”と、個々または協働的に、体験等を通して探究を進めていくプロジェクト型の活動を中心に展開しています。
幼小接続期の研究
本校では、大学と連携した幼小接続期の制度開発の研究も行ってきました。その研究成果をもとに、入学当初は一般の小学校でいう「国語」「算数」といった教科とは違う4つの領域(「ことば」「かずとかたち」「からだ」「なかま」)で、子どもの生活やあそびを学びにつなげていくようにしています。
また、その子自身が個別に(または協働的に)取り組む学習内容を選択し、自分自身で学びの計画を立てたり、それぞれの活動を共有したりする時間をもっています。幼稚園との”“なめらかな接続と適度な段差”を意識した接続中期を6月まで、教科学習との接続を意識した接続後期を11月まで設定していることが特徴です。
帰国児童教育の研究
1978年度より帰国児童(第4学年以上)を受け入れ、個に応じた言語習得・生活習慣への適応を援助してきました。
1992年度より、海外での生活経験を生かせるように、く比較文化>(交流・コミュニケーション><外国語・表現>を柱とした「国際科」を特設しました(2000年度まで)。現在は、一般児童との関わりあいを重視した協同共生の研究を進めています。2004年には、25年間の研究成果をまとめ、公開研究会を開催しました。
2006年度に、本学のグローバル教育センターと連携し、「帰国児童支援室」を開設しました。その後も、帰国児童の学習支援を行っています。
教科等の学習
国語
自分の思いや願いを表現する「ことば」を大切にして、他者のことばに耳を傾ける子どもを育てたいと考えます。教科書だけでなく、子どもたちが関心を持った詩や新聞、子どもが書いた文章なども用いて学びます。
また、子ども同士の相互交流を大切にし、互いに聴き合い、高め合う学習を重視しています。
社会
社会の学習では、実際に社会で起きている問題や日常生活との関連について考え、自身の意見を持つことを大切にしています。知識は習得することが目的なのではなく、よりよい社会のあり方を考え決定していく上で必要な情報だという学力観にたって日々取り組んでいます。
算数
算数の学習では、子どもにとって解決したい問題、必要感のある問題を扱っています。問題解決を通して、友達の様々な考え方や感じ方に触れ、自分との違いに気づくことで、考えを深めるきっかけにしています。お互いの考えを交流させながら、算数のよさを感じることができるように、授業を行っています。
理科
理科の学習では、子どもたちから湧き起る様々な不思議や疑問をもとに、学級で探究する課題を決め、それを解決する実験や観察の方法をグループ毎に考えます。試行錯誤しながら、グループで協力して得た実験結果から考察を深め、共通の科学的概念を獲得し、納得できるように、話し合いを尊重しています。
音楽
わらべうたあそびを始め、からだ丸ごとで楽しむことを大切にしています。自分で選び、仲間と共に、聴き合い批評し合う活動を継続する中で、音楽世界を広げています。秋の音楽会、休み時間など、学校内はいつも音楽が溢れています。
図画工作
絵を描いたり、立体をつくったりすることは、形や価で思考することです。身体性を発揮した「もの・場所・こと・人」との対話を通して、形や値に基づくイメージを捉える力をい、生活や社会を捉え直す感性を養います。
家庭
家庭科では、自分たちの生活を改めて見つめ直し、どうすればよりよくなるかを考え、工夫して行動できるようになることを目指しています。実習を通してできることを増やし、友達と交流することで、生活に対する考えを広げたり深めたりして学びます。
体育
体育ではこころとからだを一体としてとらえ、自分のからだや動きを意識し、仲間たちと豊かに関わり合いながら学習します。子どもたちは、自己一他者
-モノの関係から得られる「感じ」を大切にしながら精一杯運動に取り組むことで、運動のおもしろさや健康な生活の大切さに気づいていきます。
外国語活動・外国語
様々な国のことばや文化に触れ、日本と似ていることや異なることに気づくとともに、日本や外国についてのイメージや認識を更新する体験を大切にしています。また、日本語でない言葉を使う相手と思いや考えを伝え合うコミュニケーションの方法を体験的に学んでいます。
食育
食に関わる活動は、給食の時間をはじめ、てつがく創造活動や各教科の学習などでも行われています。食を楽しむ気持ちを大切にしながら、自らの「食」と向き合い、考え、行動することを目指し、体験型の活動や食を考える活動の場を展開しています。
1年生の生活と学び
1年生は、就学前の経験を緩やかに広げながら、「低学年教育」の特色である、「えらぶ」や「サークル対話」を通して、身体性を発揮しながら体験的な学びを展開します。
サークル対話
1日の始まりはサークル対話から始まります。サークル対話では、異質な他者の声を聴くことを大切にします。
また、子ども個々から持ち込まれる様々な文化を共有する中で、多様なプロジェクトが緩やかに立ち上がり、協働的な学びやてつがく対話につながっていきます。
みがく
「自分がすきなことなあに?」「やりたいことどんなこと?」の問いかけに、自分のやりたいこと、没頭できそうなこと、追求していくことを「やってみよう!」と活動を作っていきます。
なんでもやってみるという好奇心を大切にしています。
えらぶ
その日、自分が何を学ぶか、「つたえる」「かずとかたち」「みつけるしらべる」などからえらんで取り組みます。自分がえらぶことによって自分の学びの主体になることを願っています。
保護者の学習
子どもの学びを学校と保護者の両輪で支え、育んでいくために、保護者の方々への協力を仰いでいます。
読み聞かせやえらぶ、プロジェクトに参加してもらうこともあります。
1年生たちあがりの生活の様子
学挍探検
入学後、新しい環境で緊張が続くので、しばらくは午前中授業で心と体を調整します。授業の一つに学校を知る「学校探検」の時間を設けています。自分たちが生活する環境を身体で知り、学校にある資源を体感し、その後の学びにつなげます。大学構内にも出かけます。
校外学習
校外学習は、子どもたちの実態や興味に合わせて行います。1年生の初めには、小石川植物園に親子で歩いて行き、春の植物に触れながら子ども同士、保護者同士の親睦を深める機会をもっています。
給食
給食は4月下旬から始まります。最初は、栄養教諭から給食についてお話があります。
保護者の方にも給食ボランティアとして、配膳や片付けなどのご協力をいただきます。
野菜づくり
教室前の栽培コーナーや畑を使って、自分たちが選んだ野菜や植物を育てます。
「かずとかたち」の授業で苗の数を数えたり、育てた野菜を使って料理したりするなど、様々な活動につなげます。
本校を支える組織
●かがみ会
本校のP.T.A.組織の名称です。かがみ会は、会員同士の教養を高める活動や、本校の教育環境を充実させるための活動などを活発に続けています。
●茗鏡会
お茶の水女子大学附属小学校同窓会の名称です。本校卒業生の組織であり、会員同士の親陸をはかる事業、母校の教育を支援する事業を活発に行っています。
●教育後援会
本校の教育ならびに教育研究の後援をすることを目的とした団体です。在校生、卒業生を中心として、本会の趣旨に賛同する個人、法人、団体等の篤志による寄付によって運営されています。
●NPO法人 お茶の水児童教育研究会
この法人は、学校教育及び児童教育に関心のある市氏が本校の教職員と共に、理論及び実践について調査、研究、情報交換を行い、初等教育者の知識、能力の増進とわが国の初等教育の改善、進歩に寄与することを目的としています。そのため、初等教育に関する研究会、学会、公開セミナー、シンポジウム等の開催及び運営や書籍の出版などを行っています。
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